DBアロイシリンダー

DBアロイシリンダーは、主として特殊プラスティック(エンプラ、スーパーエンプラ、熱硬化性、MFRP、GFRP、CFRP、LCP等)の射出成型機や押し出し機に使用される高耐食・耐摩耗性を有する高機能バイメタルシリンダー(加熱筒)です。
従来の遠心鋳造法やHIP法とは異なり、DHFが新たに開発したIH(高周波誘導加熱)を加熱源に使用する非常にユニークな方法により、高機能のライニングを作用面であるシリンダー(加熱筒)内面に被覆形成したものです。ライニング材としては現在、Ni基合金、Co基合金、及びNi基サーメットの3種があります。

はじめに

近年、低炭素化社会実現への要求は益々高まってきており、その一環として例えば自動車の燃料効率向上の為、各部材の金属からプラスティックへの転換による軽量化が顕著となってきました。
その結果、種々の高機能・高性能プラスティック材料が実用化されて来ていますが、これらの材料を成形する射出成型機には、耐食・耐摩耗性を有するバイメタル(BM)シリンダー(金属複合管)が加熱筒として使用されています。
そして、その使用条件は益々過酷となってきており、より高機能のBMシリンダーが必要とされています。

DBアロイシリンダーの製造方法

従来のBMシリンダーは、遠心鋳造法又は、HIP(高温静水圧)法で製造されていますが、当社(DHF)は、長年のIH(高周波誘導加熱)技術、表面処理技術、材料使用ノウハウのシナジーにより独自の製造方法を開発し、全く新しいBMシリンダーの製造を可能にしました。

DBアロイシリンダーの特徴

  • 耐食・耐摩耗性に優れている
    ライニング層への母材の溶け込みが殆どないので、ライニング層の性能低下がない
  • ライニング層の高い均一性
    特にサーメット(金属・セラミックス)層でのセラミック粒子の均一な分布が可能となった
    (遠心鋳造品に見られるセラミックス粒子の不均一分散による、局部摩耗・偏摩耗がない)
  • 短納期、少量多品種に対応可能
    他の製法に比べ熱処理等の各工程所要時間が非常に短い
  • 高いコスト競争力
    原材料の歩留まりが他の製法に比べ高く、エネルギーコストも低い
■従来の遠心鋳造品のミクロ組織
母材の希釈層がかなり厚い
■DBアロイシリンダーのミクロ組織
希釈層が非常に薄い

DBアロイシリンダーの基本仕様

母材材質 ライニング材 内径真直度
材種 成分 硬度 表面粗さ
耐圧特殊鋼 DB600
DB800
DB900
Ni基合金
Ni基サーメット
Co基合金
≧HRC62 ≦Ra0.4μm ≦0.02mm/M

DBアロイシリンダーの製造可能寸法範囲

外径(mm) 長さ(mm) ライニング厚さ(mm)
30-200 2000Max 0.5-3.0

DBアロイシリンダーの耐摩耗・耐食性

■DB600アロイの耐摩耗性DB600アロイの耐摩耗性 ■DB600アロイの耐食性DB600アロイの耐食性

DBアロイシリンダーの使用例

材種 成形材 使用結果(※)
DB600 ナイロン+GF20% 従来品より2倍以上の寿命
DB800 プラマグ、ナイロン+GF50% 従来品より50%以上のCD達成
DB900 PPS+GF40% 従来品より2倍以上の寿命
使用結果で保証するものではありません